徘徊をする原因を知る・考える

認知症で徘徊をする原因を知る

 

【徘徊(はいかい)とは】

 

 

徘徊をインターネットで検索すると「あてもなく歩き回ること。うろうろと歩き回ること」となっています。

 

認知症になると、家の中や外をたえず歩き回る行動がみられます。これを徘徊といいます。

 

何の目的もなく歩き回っているようにみえますが、実は本人にとっては理由や意味、目的があることが多いのです。

 

認知症であっても足腰は丈夫な人が多く、遠く離れた場所まで歩いて行ってしまうこともあります。

 

ちなみにアルツハイマー病では10人に6人が徘徊しているといわれています。なお徘徊の原因で「目的もなく歩き回りたくなる」は非常に稀です。さらに重い認知症でなく軽いものでも徘徊はおきます。行方不明のうち2割は家族でさえ認知症と気づいていなかったくらい軽度なのです。

 

 

 

【外に出かけようとする理由を考える】

 

 

認知症による徘徊は、ただ「あてもなくさまよい歩く」ことではありません。

 

以下の5つの要因が考えられます。

 

・帰宅願望性
・勤勉性
・親密性
・生理的要因性
・無目的

 

など、その人にとっては意味がある行動なのです。

 

昼と夜をまちがえたり、自分がまだ会社員だと思い込んでいることも。目的があって外出したのに目的自体を忘れてしまったり、道を忘れて迷ってしまうこともあります。

 

徘徊には、多くの場合、本人なりの目的があります。何のために外に出て行ったのか尋ねることで、解決の糸口がみつかるかもしれません。とはいっても、本人が質問に素直に答えるとはかぎりません。

 

介護施設の職員でさえ、53.3%は対応を間違えています。

 

>>帰宅願望性

 

病院や介護施設に入居している、同居のために引っ越した場合、とくに顕著にあらわれます。または子供の頃に親と住んでいた家に帰りたくなることも。

 

>>勤勉性

 

定年になったのに会社へ行きたくなります。真面目な人におこりがち。

 

>>親密性

 

一緒に住んでいない別の家族に会おうと考えます。自分がいまいるところで邪魔になっていると思い込んで出ていくことも。

 

>>生理的要因

 

トイレに行こうとしてトイレがわからず、そのまま外に出てしまうこともあります。

 

>>無目的

 

とくに目的もなく徘徊します。

 

 

 

【その他の原因】

 

便秘うんち

 

体が原因の症状の場合、症状を改善することで徘徊が軽くなることもあります。それが「便秘」と「視力」の低下です。

 

便秘で不快になりトイレを探しますが、トイレの場所がわからなくて外にでてしまう。この場合、トイレの場所をわかりやすくすることが解決につながります。夜ならばトイレの電気をつけてドアを開けておくだけでも効果が感じられます。

 

視力の低下は、メガネの調整や眼科での治療も効果的です。目が見えにくいと認知症になりやすく、認知症になると目を悪化させることがあります。じっさい目が見えやすくなって認知症の進行が遅くなった人もいます。

 

 

 

【睡眠不足も徘徊の原因になる】

 

寝ている人

 

認知症の人の25%以上は、睡眠になんらかの問題が起きているといわれます。

 

睡眠不足はあらゆる問題を起こします。精神が不安定になり、家族などの親しい人にしか心を開かなくなったりします。元気がなくなる、介護を拒否することもあります。昼夜が逆転することで徘徊をするため、見守る家族も夜に眠れなくなります。

 

解決策は、昼間に起きていてもらうこと。

 

 

 

【迷う原因はコンビニにもある】

 

 

やっかいなのがコンビニ。本人がコンビニを目印にしていると、どこにでもコンビニはあるため誤認してしまい、別のコンビニを目印にして迷うことがあります。

 

また目的をもって家を出たけれど、認知機能が低下しているため本人に「道に迷った」という自覚がなく、ひたすら歩き続け、結果的に徘徊になることもあります。

 

仕事や買物に行こうとして家を出たものの、途中で目的を忘れてしまい、自分がどこにいるかわからなくなってしまうこともあります。

 

なお、便秘などの体調不良で落ち着かなくなり、それが原因で外にでかけることもあります。徘徊は、ある日突然起こるもの。徘徊がはじまったら、不眠や発熱がないか体の不調にも気を配りましょう。

 

 

 

【会社に行きたがる】

 

 

認知症の人は、介護されている自分を心のどこかで情けなく感じています。だから、若いころのしっかりしていた、輝いていた、充実した人生の記憶の「あのころ」に戻りたいのかもしれません。

 

過去の記憶の中で生きている場合、自分のことを現役と思っています。その頃に戻ることで、プライドを無意識に維持しているのでしょう。

 

 

 

【夜なのに出勤しようとする】

 

 

見当識障害によって、時間を認識する力が衰え、昼と夜の区別がつかない人がいます。または睡眠障害によって、昼と夜の生活リズムが逆転している可能性もあります。

 

「誰かの役にたちたい」「会社に行くのが自分の役目」という気持ちや考え方は、認知症になっても変わりません。

 

 

 

【家の中に不満や不安がある】

 

 

誰だって居心地の悪い場所にいたくありません。たとえば、家の中に不安や不快なことがあると、「ここは自分の居場所ではない」と家を出ていくことがあります。

 

引っ越しやリフォーム(改築)などで環境が変化し、適応できていなかったりしていませんか。少し振り返ってみましょう。

 

 

 

【夕方になると、家に帰りたがる夕暮れ症候群】

 

 

夕方は、どこの家でもあわただしく動き回ります。この雰囲気に落ち着かなくなり「自分も帰らなければ」と思い込み、実家に帰りたがります。本人は、今いる場所を「自分の家」と認識できていません。

 

残っている記憶が一番新しい記憶の認知症患者。昔のことほどよく覚えています。女性ならば子育てをしていた時代、男性ならばバリバリ働いていた時代が多く。

 

自宅にいるのに「知らない場所にいる」と感じてしまい、記憶の中の家に帰ろうとします。むかしの充実していたころの自分に戻りたくて、帰りたがるのです。

 

子供のころに住んでいた家や、今は存在しない実家を目指していることもあります。入所したての施設になじめていない。ほかにも、デイサービスを受けている最中に帰ろうとするケースも。

 

このタイプは、わき目もふらず歩き続けるので、想像もつかないような遠方(たとえば、隣の県)で発見されることもあります。

 

なお夕方だけでなく朝も注意が必要です。実は午前中も徘徊が多い時間帯です。介護者が掃除や洗濯に追われているすきに、ふらっと出かけてしまいます。

 

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>>>やってはいけない徘徊の対応(対策その2)