同じことを何度も聞く、何度も言う
【同じことを何度も聞く、話す】
・きょうは何月、何日?
・何曜日?
・デイサービスに行く日はいつ?
認知症の特徴的な症状に、「何度も同じことを聞く」があります。これは、体験したことを覚えておくことができなくなっているのです。
認知症になると、記憶する、物事を認識する、会話する、見分けるといった機能に支障がでてきます。
さらに記憶は新しいものから失われるため、かなり昔のことは覚えていても、さきほど質問したこと、質問を自分がしたことさえ忘れるのです。
【本人はこう思っている】
本人は何度も同じことを聞いていることを忘れています。それなのに怒られたり、無視される意味が理解できません。
・確かめないと不安だ(恐れ)
・はじめて聞いたのに、なぜ怒るのだろう(怒り・恐怖)
・どうして、すぐに教えてくれないのだろう(不信)
・もしかしたら、本当におなじことを聞いたのかもしれない(不安)
【気をつけたい対応】
・さっき教えたでしょ!
・違うでしょ!
・何度、同じことを質問すれば気がすむの!
・同じことを何度も言わせないで!
・無視する
間違いを正したときにキョトンとされる、「聞いていない」と言われたら、認知症がかなり進んでいると考えてください。
追及をやめ、きちんと話を聞いてあげます。受け入れらることで安心感が生まれ、心の平穏につながります。
【望ましい対応】
・いらいらしない
・何度でも教えてあげる
・話を発展させる(曜日からデイサービスの話題に発展させる)
・話を転換する(曜日から、新たなテレビ番組の話題へと転換する)
・1枚だけのカレンダーを作る、またはホワイトボードに予定を書き込む
・デイサービスを利用し、家族が介護から解放される時間をつくる
・カレンダーは季節の写真入りなどにする。季節を意識させる
・間違いを正さない
・無視をしない
誰だって同じことを何度も聞かれればストレスがたまります。ヘルパーやデイサービス、ショートステイなどを利用して、一人の介護者が何度も同じ話を聞くことを避けます。
【同じことをくり返し言う】
認知症になると、過去のことは覚えているのに、昨日の記憶がなくなっていることがあります。
この時の本人の気持ちは
・自分が輝いていた頃の話がしたい
・心配で仕方ないので、何度もつい聞いてしまう
です。
【認知症の法則 自分の間違いを認めない】
認知症になると、自分にとって不利になることは絶対に認めません。これを自己有利の法則と呼びます。
【無料でパンフレットをお届けします】いつでもどこでもALSOKが駆けつける まもるっく