レビー小体型認知症とは
ここではレビー小体型認知症について説明します。
【レビー小体型認知症の原因】
レビー小体型認知症(以下、レビー小体型)は、レビー小体(れびーしょうたい)という特殊なたんぱく質が脳の神経細胞に蓄積して、脳の側頭葉や後頭葉が委縮することで発症します。
レビー小体型は、これまでパーキンソン病やアルツハイマー病に間違われてきました。日本人医師が世界に報告。認知症の20%がレビー小体型です。
レビー小体は、パーキンソン病をおこす原因物質です。脳幹にでればパーキンソン病を。大脳皮質全体にでればレビー小体型を発症します。
パーキンソン病は、発病後に認知症になることもあります。
【レビー小体型の特徴】
レビー小体型の初期は、認知症初期の記憶障害がめだちません。
パーキンソン病の代表的な症状でもある「手足の震え」「よく転ぶ」「歩き方がおかしい」など、筋肉の硬直や震えが現れます。
パーキンソン病との違いは、目から入る情報を処理する後頭葉が委縮するため、幻覚や妄想といった精神症状がみられること。
眠りが浅い時間帯のレム睡眠中に、夢をみてあばれたり、奇声を発する。唾液の過多。
調子がよい時と悪いときを繰り返しながら、ゆるやかに進行していきます。
たとえ同じ薬を飲んでいても、日によって症状に大きなちがいがみられます。起床時に話がかみあわなくても、昼にはスムーズに話ができるなど、症状が1日の中でも変動します。
【通常型と純粋型】
>>通常型の特徴
・初老期から老年期に発症する
・ありありとした幻覚が見える
・幻視が反復する
・便秘や尿失禁がある
・発汗異常
>>純粋型の特徴
・40歳以下でも発症する
・男性に多い
・病状の進行はなだらか
・パーキンソン病の症状がでる
・機能低下が全体的におこる
・筋肉がこわばる、手の震え、動作が遅くなる
・小股歩行になる
【レビー小体型の対処法】
レビー小体型の対処法は
・病気であることを医師に説明してもらう
・幻覚をみても否定しない
・不安な気持ちを共有する
・転倒予防、運動機能の向上をする
・リハビリをする
・家事をさせる
・自律神経症状には、弾性ストッキングをはかせると効果的
・家の中の段差をなくす、廊下に足元照明をつける、など転倒対策をする
・否定をしない
・安心感を与えるように対応する
・プライドを傷つけないようにする
となります。
【レビー小体型の治療】
レビー小体型の治療に関する注意点は
・レビー小体型に経験のある専門医を受診する
・根治する治療法はない
・漢方薬の効果が期待されている
・薬に過敏性があるので注意が必要
となります。
【認知症の初期症状で便秘が起こることもある】
アルツハイマー病、血管性認知症に次いで多いレビー小体型の特徴は、幻視、パーキンソン症状があげられます。その初期症状のひとつに、便秘が起こります。
パーキンソン病と同様に、自律神経の障害によるものとされています。早い人は発症する10年ほど前から便秘の症状があらわれるといわれます。
便秘とは、本来なら体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態です。排便の回数が週3回未満が便秘の目安です。
>>便秘の原因
便秘はさまざまな原因によって引き起こされますが、大きくわけて器質性と機能性の2つの原因があります。
・器質性便秘
大腸がん、大腸ポリープ、クローン病、巨大結腸症、大腸憩室(けいしつ)などの病気が原因。腸管が狭くなることで便の通過に時間がかかり生じる便秘。
・機能性便秘
神経や肛門周辺の筋肉など排便にかかわる機能が低下しておこる便秘。自律神経の障害で便秘をおこすもので、膠原病、痔、パーキンソン病、糖尿病、うつ病、脳血管障害などがある。甲状腺機能低下症など、ホルモンの分泌異常で便秘を起こす場合もある。
なかなか出ない便を強くいきんで出すことで、いぼ痔や切れ痔になることも。排便に痛みが伴うと我慢してしまうため、便秘がさらに悪化してしまうこともあります。
>>便秘の予防と改善
腸内にある程度の量の便がないと、体外に押し出されません。1日3食を欠かさずとることが便秘予防の基本です。便を増やす食物繊維をたっぷりと摂りましょう。
大腸の中にいる善玉・日和見・悪玉の3種類のうち、善玉菌を増やし腸内の環境を整えます。日和見菌はそのときに強い菌の味方になるので、善玉菌を増やすためヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べましょう。
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