白内障の手術で視力が改善すると認知機能も回復する
視力がよい人のほうが認知症のリスクが63%低いといわれています。
(出典 Rogers MA et al:Untreated poor vision : a contributing factor to late-life dementia.Am J Epidemiol 2010;171;728-735)
白内障の原因のほとんどは加齢で、80歳以上で100%発症する。
(科学的根拠に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究より)
視力のいい人は悪い人と比較して認知機能が高く保たれており、視力の悪い人はいい人より認知症の発症リスクが高いと報告されています。
(奈良県立医科大学による高齢者3千人を対象とした大規模疫学調査より)
白内障の手術後の視力改善により、ものが見えやすくなり、認知機能の改善、うつ症状の改善、生活の質(QOL)の向上がみられました。
(白内障手術を受けた55〜93歳の88人を対象とした筑波大学による調査結果より)
白内障が認知症にも関係している可能性はありますが、大切なのは認知症を発症するまえに白内障を改善することです。認知症を発症してから白内障を治療するより、認知症の発症前に白内障を治療するほうが効果はあるようです。
医師によっては「認知症が発症してから白内障の手術をしても認知機能は改善しないことがわかっている」と断言しています。
楽しく健康的な生活を送るためにもっとも必要なのは「視覚」です。生活の質を保つために白内障についてよく理解しておくことが大切です。
【白内障とは】
白内障(はくないしょう)とは、加齢などにより眼の水晶体が濁る病気です。カメラでいえばレンズが曇るため、綺麗な景色がぼやけたりハッキリ写りません。
白内障の患者は65歳以上の6割から7割にみられ、眼の疾患のうちでもっとも患者数が多くなっています。患者数は全国に2000万人いるといわれています。40代から発症する人も多く、老眼と勘違いしてしまうことも。もし眼鏡をかけても見え方に変化がなければ白内障かもしれません。
視界がぼやけたり、ものが二重に見えたりする症状があらわれます。残念ながら白内障を完全に予防することはできません。しかし、手術をすれば治る病気です。
おもな症状は
・新聞などの文字がかすんだように見える
・光をまぶしく感じる
・明るいところで物が見えにくい
・物や人が二重三重に見える
などがあります。
【白内障の原因】
白内障のおもな原因は「加齢」。9割以上が加齢による加齢老人白内障です。
ほかにも生まれつき水晶体が濁っている先天性白内障、紫外線が原因の紫外線白内障、糖尿病、強い赤外線を日常的に浴びる赤外線白内障、アトピー性皮膚炎、目の外傷、レントゲンによるダメージによる放射線白内障、ステロイド剤の副作用があります。
タバコに含まれるニコチン・タールは目の水晶体を健康に保つ栄養素のビタミンCを破壊します。喫煙者は白内障に罹患するリスクが3倍に上昇するため、禁煙をしましょう。
【白内障の治療法】
白内障を根本的に治療するには手術が必要です。
手術では、濁った水晶体を眼内レンズに置き換えます。手術が必要なほど病状が進行する人は70歳以上でも6%ほどしかいないわりに、年間100万人以上が白内障の手術を受けています。
しかし、日常的に不便を感じないのであれば経過観察で様子をみましょう。薬物療法としては目薬、飲み薬(西洋薬、漢方薬)があります。この場合、定期的な眼科受診を継続することは欠かせません。
認知症が発症している場合、手術を安全にするために全身麻酔にすることがあります。また高血圧、糖尿病、透析をしている、前立腺肥大の治療薬を飲んでいる場合は、事前に医師に報告します。
【白内障を予防する食べ物やサプリメント】
目に蓄積したダメージを回復させるために、目にいい食べ物を摂ります。バランスを考え、肉中心といった偏食をしないように気をつけてください。
フルーツのブルーベリーに含まれるアントシアニンは有名です。ほかにもルテイン
があります。
抗酸化物質のアントシアニンはブルーベリーから。ルテインはホウレンソウ、マリーゴールドの花にも含まれています。ゴーヤやケールもおすすめ。
健康食品でルテインを摂るのであればオキュバイトやサンテ ルタックスを眼科医も推奨しています。
なおラットの実験によれば、食べ過ぎが老化を早めるというデータもあります。ラットの白内障でも食べ過ぎラットのほうが進行は早いという結果もあるため、食事は腹八分目を心がけましょう。
【紫外線の防ぎ方】
年齢をとることは予防できませんが、紫外線はふだんの生活で避けることができます。卵の白身が火を通すことで白くなるように、眼のレンズである水晶体も紫外線を長くあびると濁るのです。
ふだんから目を守るためにUVカット仕様のメガネまたはサングラスをかけましょう。また紫外線はメガネフレームと顔の隙間からも入ってくるため、レンズとフレーム部分が大きく、顔との隙間がすくないものを選ぶのが正解です。
なお濃い色のレンズのほうが紫外線を防ぐ効果があると思われがちですが、レンズの色が濃いものは瞳孔が開いてしまうため、眼内に入る紫外線の量が増えてしまいます。
レンズが透明でも紫外線を防ぐ製品もあるので、使用目的に応じてよく選んでください。外出するときは、つばの大きな帽子もかぶれば防止効果がアップしますよ。
白内障の症状がでてきたら、自宅の蛍光灯を真っ白い昼白色からオレンジ系の電球色に変えましょう。自宅が快適に過ごせるようになります。
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