猫を飼うことで認知症を予防する取組みが進む

猫を飼うことで認知症を予防する取組みが進む

 

猫を思い描くだけでもいい!幸せな気分になり、高血圧や糖尿病、認知症にも効く。ペットとの触れあいでオキシトシン(ホルモン)が分泌されることを応用して、いわゆるアニマルセラピーを認知症の予防に役立てる取り組みが進んでいます。オキシトシンが分泌されるとストレスに強くなるだけでなく、自律神経のバランスが整うのです。

 

(統合医療クリニック徳院長・ウィスコンシン医科大学教授 高橋徳 壮快2017年12月号より引用)

 

人は猫と触れあうと脳に大きな変化が現れます。光イメージ脳機能測定装置を使って、そのときの脳内の活動状態を調べました。犬と猫に触れあったときをそれぞれ比べたところ、猫と触れあったときのほうが2倍ちかく脳の活動が高まることがわかりました。

 

(出典 東京農業大学農学部バイオセラピー学科動物介在療法学研究室准教授 内山英彦)

 

4000名を超える男女を13年にわたって追跡調査。猫と暮らす2435名と猫と暮らしていない約2000名を比較しました。猫と暮らしているグループは、心筋梗塞などで亡くなる確率が40%も低くなることがわかった。

 

(出典 アメリカのミネソタ大学による追跡調査による)

 

ペットと暮らしている人は、ペットのいない人に比べて、病院への通院回数が15〜20%も少なかったと報告されています。博士の試算によれば、ペットのおかげで病院に行かずに済んだ結果、ドイツでは約7500億円、オーストラリアでは約3000億円の医療費削減効果があったといいます。

 

(出典 オーストラリア・メルボルン大学のハーディー博士によるドイツ、オーストラリア、中国での調査結果による)

 

100人の高齢者を対象にペットに関する調査を行ったところ、犬と暮らしている人と猫と暮らしている人を比べると、同じように活動度が高く、両者に差はないという結果が出ています。

 

(出典 カナダ・ゲルフ大学のパーミンダー・レイナ教授の調査による)

 

帝京科学大学生命環境学部教授・小川家資先生の実験によれば、猫好きの主婦を3人、そうでない主婦3人に猫のゴロゴロ音を聴いてもらい、そのときの脳波と心拍数などを測定。猫好きのかたは全員、脳波がリラックス状態を示すα波(あるふぁは)の出現が多くなり、心拍数からもリラックスしていることがわかりました。猫好きでない人の3人のうち2人もリラックス状態になっていました。つまり、猫のゴロゴロ音は好き嫌いに関係なく、人間の心と体によい影響をもたらすと考えられます。

 

認知症を予防するには、運動すること、誰かと会話する(触れ合う)、頭を使うこと、が大切です。じつはペット、とくに猫を飼うことはこの3つの条件を満たしてくれます。

 

わたしも3匹の猫を飼っています。毎日のご飯やトイレ掃除で頭を使いますし、体をなでたり、夜一緒に寝ることで癒されストレスも解消されます。胴輪(リード)をつけて近所を散歩させれば、お互いの運動になります。定期的に医者に連れていく必要があるため、外出のきっかけにもなっています。

 

 

 

【脳の健康ホルモン、オキシトシンとは】

 

 

オキシトシンは、脳の視床下部から分泌される脳内ホルモンです。ストレスを抑制する効果があり「幸せホルモン」とも呼ばれています。

 

オキシトシンは、美味しいものを食べる、気持ちのいい音楽を聴く、豊かな自然にひたる、猫と触れ合う、犬と見つめあう、などの喜びを感じることで分泌が促されます。

 

この子がいるかぎり死ねない。その責任感と愛情が生きる意欲と健康のもとになります。研究によれば、ペットを飼っている高齢者のほうが病院にかかる回数が少なかったり、血圧やコレステロール値が低い、配偶者を亡くしてもうつ病になりにくい、といった報告があります。

 

 

 

【犬よりも猫が飼いやすい理由】

 

 

現代では犬も猫も室内飼いが基本です。室内で飼えば、悲しい行方不明や交通事故から愛するペットを守ることができます。猫の場合、エイズなど他の猫からの病気感染も防ぐことができます。

 

寿命も犬が10年から15年、猫は15年から20年程度と長く生きます。なにより犬とちがって猫は散歩をさせる必要がありません。

 

 

 

【猫のもらいかた】

 

 

ここ十数年、野良犬の姿をみかけなくなりました。けれど野良猫の姿は毎日のようにみかけます。これは犬とちがって猫は人間に簡単に捕まらないことも理由のひとつでしょう。

 

それでも保健所では、たくさんの犬や猫が処分される時を待っています。あなたが猫を飼うのであれば、どうかペットショップでなく、このようなかわいそうな猫をひきとってあげてください。

 

保健所でなくても動物病院や猫を保護するボランティア団体があります。新聞や地域のタウン誌でも里親募集のお知らせがされています。

 

最近、保健所や動物愛護センターに犬や猫がもちこまれる理由の割合に「飼っていた人の高齢化、病気、入院、入所、死亡」が増加しています。高齢者による飼育放棄を避けるため、自治体によっては犬や猫を譲渡するさいの上限年齢を定めるところも。

 

高齢者が犬や猫を譲り受けるときは、家族などに続けて飼ってもらえるよう同意・誓約書を書いてもらう必要があります。

 

介護施設によってはペットと入所可能なところもあります。元気なうちに探しておくのもいいでしょう。

 

 

 

【猫をもらったら、まず健康診断】

 

 

野良猫の場合、動物病院で病気の検査や3種混合ワクチンを接種する必要があります。定期的に健康診断も受けましょう。体が大人になると発情期に入り、家具や壁におしっこをかけたり、大声で鳴くなどの困った行動をするため、去勢・避妊手術を受けます。

 

 

 

【猫の食事について】

 

 

人間と同じく、猫の健康と寿命は食事で決まります。猫の年齢にあった総合栄養食(キャットフード)とたっぷりの新鮮な水を与えましょう。水は水道水の塩素などを浄水器のブリタ・リクエリで取り除いてあげます。

 

キャットフードのドライタイプは開封したら酸化して風味も落ちるため、一か月で使い切ります。ウェットなら1日が限度です。また子猫に成猫用、成猫に子猫用のフードを与えるのは栄養バランス的によくありません。

 

人間の食べものは与えないほうが猫は病気になりません。いまは猫に必要な栄養をすべて含んでいる総合栄養食のキャットフードだけあげれば問題ありません。

 

猫に与えてはいけない食べ物は、ホウレンソウ、ネギ類、イカ・タコ・エビ・カニ・貝類、マス・タラ・ニシン・ヒラメ・コイなどの生魚、レバー、生卵、チョコレート、ブドウ、コーヒー・紅茶・緑茶、牛乳、アルコールがあります。危険な花(観葉植物)として、ユリ科の植物(ユリ、チューリップ、ヒヤシンス、アロエ、スズラン)、シクラメン、ポインセチア、ポトス・アイビーがあります。

 

 

 

【トイレは常に清潔で】

 

 

猫はとてもきれい好き。猫のトイレは常に清潔にします。排泄物はこまめに取り除く。猫砂をつけたす。一か月に一度はトイレの容器を洗い、天日で乾燥させます。あまりトイレが汚れていると、トイレ以外の場所でそそうをするので注意が必要です。

 

トイレの出入り口に爪とぎ器を置けば段差になって入りやすく、ストレス解消もできるのでおススメです。

 

 

 

【まとめ】

 

 

猫を飼うときは最初から多頭飼いがおすすめです。複数いれば、留守の時も寂しくありません。なによりも同じ猫で「これくらい噛むと相手が痛い」といったルールを覚えます。

 

大変なこともありますが、生活に潤いを与えてくれる猫をぜひ家族に迎えてあげてください。

 

 

 

>>>認知症になりにくい食事とは